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失敗しない会員データの更新方法-3つの工夫で精度が上がる!

2021年7月27日

失敗しない会員データの更新方法-3つの工夫で精度が上がる!

「登録している内容を変更したい」
同窓会事務局には、会員からこのような依頼がしばしば寄せられます。

そんなとき、受けた内容をそのまま会員データに上書きして変更完了、としてしまっていませんか?
そのまま上書きするだけでは、後々そのデータの正確性を維持できなくなってしまう可能性が。そうなると、いざ周年事業などで案内を郵送しても、多くの封書が宛先不明で戻ってきてしまうということになりかねません。

会員データの正確性を維持しつつ更新するには少しコツがあります。
同窓会ならではの会員データの特性を知り、ちょっとした工夫をするだけで、会員データの精度を下げることなく更新することができます。

本記事では同窓会会員データの特性について、さらに更新する際に役立つ3つの工夫についてご紹介します。Microsoft Excelなどの一般的な表計算ソフトを使用していることを前提にした内容になっています。ぜひお役立てください。

同窓会ならではの会員データの特性とは?

同窓会の会員データを取扱う際には、どのような点に注意すればよいのでしょうか。
まずは、同窓会ならではの会員データの特性を押さえておきましょう。

複数の情報の組み合わせにより個人を特定する

同窓会の会員情報は、ほとんどの場合【卒業年(または卒業回)】【科】【組】【姓】【名】といった複数の情報の組み合わせで個人を特定します。逆を言えば、必要な数の情報がなければ個人を特定することができません。

例えば「普通科の山田さん」といった【科】と【姓】の情報だけでは、数千・数万人と多くの会員がいる同窓会で個人を特定することはほぼ不可能です。
一部、学籍番号など他の会員と重複のない番号やIDを利用している同窓会もありますが、ほとんどの同窓会ではこういったユニークな(重複しない)情報を持っていない、または持っていても会員は必ず覚えているとは限らないので、やはり複数の情報から個人を特定したり本人確認を行うことになります。

同窓会では複数の情報の組み合わせにより個人を特定する

同窓会では複数の情報の組み合わせにより個人を特定する

会員の姓が変わることがある

前述のように個人を特定することができる【卒業年】【科】【組】【姓】【名】といった情報のうち【姓】は結婚等により変わることがあります。そのため、【姓】を変更しても正しく個人を特定できるようにデータの更新を行う必要があります。(稀に【名】を変更する人もいます)

本人以外からも会員情報の提供がある

住所不明者の会員については、本人以外の家族や同級生などからその住所情報等が提供される場合があります。人を介しての情報提供となるため、データ更新の際の確認も慎重に行う必要があります。

住所不明者の場合、本人以外から情報提供されることもある

住所不明者の場合、本人以外から情報提供されることもある

以上が同窓会ならではの会員データの特性です。
意外と当たり前なことを、と思われるかもしれませんが、同窓会会員データを正確に管理するためには、これらの特徴をきちんと押さえたデータメンテナンスを行うことが重要です。
次章では会員データ管理において簡単にできる3つの工夫をご紹介します。

会員データの正確性をキープする『3つの工夫』

1.会員の姓は【卒業時の姓】と【新しい姓】を別々に登録する

姓は、住所・連絡先に次いで変更が多い項目です。
「結婚したので、姓が〇〇に変わりました」という連絡を受け、会員データの項目【姓】にあった旧姓を削除し、新しい姓〇〇を入力して上書き保存としてしまいがちですが、卒業時の姓は削除も上書きもせずに必ず保持しておきましょう。
つまり会員データとして【卒業時の姓】と【新しい姓】の2つの項目を保持するようにします。

【卒業時の姓】と【新しい姓】を別の項目として登録する

【卒業時の姓】と【新しい姓】を別の項目として登録する

その理由は2つ。

理由1:新しい姓だけでは本人確認が困難になる

会員データの項目【姓】に新しい姓だけを登録し、卒業時の姓を削除してしまうと、本人確認が難しくなるケースが出てきます。
例えば、2回以上姓を変更した会員の場合、会員自身も同窓会にどの姓で登録されているか分からなくなってしまうことがあります。もし本人が登録していない姓を使って事務局に問い合わせを行っても、会員データと合致せず事務局でも本人確認ができない、という事態に。

しかし【卒業時の姓】が会員データとして残っていれば、姓が何度変更されていても、【卒業時の姓】をもって本人確認することができます。

姓を上書きしてしまうと、本人確認が難しくなってしまうケースも。

姓を上書きしてしまうと、本人確認が難しくなってしまうケースも。

また、姓を変更した会員がその後住所不明者になってしまった場合、他の会員に不明者の情報提供を求めることになっても、新しい姓だけでは情報が集まりにくい傾向にあります。この場合も【卒業時の姓】が必要になります。

理由2:名簿などに新しい姓のみ掲載しても、読んだ人が誰か分からない場合が多い

多くの同窓会の目的のひとつとして挙げている「会員の親睦」。にもかかわらず、同級なのに名前を見ても誰か分からないという状態はできるだけ避けなければなりません。名簿等には必ず卒業時の姓も掲載するようにします。

これらの理由から、会員データは【卒業時の姓】を保持した上で、姓を変更した場合は【新しい姓】として登録しておきましょう。

2.住所不明会員のデータを削除しない

会報等を送っても宛先不明で戻ってきてしまった場合、その会員のデータを「住所不明者」としてリストから削除、または住所を削除してしまっていませんか?

住所不明になってしまっても会員データは削除しないでください。
削除せずに、住所不明の印をつけたり(削除フラグ)、または別に住所不明者リストを作成しそこに不明者の会員データを移動するなどしましょう。移動する場合は、必ず卒業年数・科・組・姓・名・住所・電話番号等、全ての情報を移動します。

住所不明者のデータは削除せずに印をつけるか、専用リストに移動する

住所不明者のデータは削除せずに印をつけるか、専用リストに移動する

なぜなら、今後 住所不明者として会員に広く情報提供を求めるとなった場合に、運よく同級生から不明者の住所を提供されても、その提供された住所自体が住所不明となったときの住所と同じ場合があるからです。つまり古い住所を再び登録してしまうことに。これではまた宛先不明として戻ってきてしまいます。
しかし、住所不明になったときの住所が残っていれば、同級生から提供された住所が新しいのかそうでないのかを判断することができます。

旧住所を残しておくと、提供された情報が正しいか判断するヒントになる

旧住所を残しておくと、提供された情報が正しいか判断するヒントになる

3.会員データを変更したときは【変更日付】を記録する

会員データに【変更日付】という項目を追加し、会員データを変更した際には、その日付を記録しておきましょう。(できれば【変更内容】も)
前述の通り、会員情報は本人以外の同級生等から提供される場合もあります。しかし必ずしも提供される住所情報が新しい情報とは限りません。同窓会に登録されている情報の方が新しい場合もあり得ます。そのため【変更日付】を記録しておけば、ある程度の判断基準となり得ます。

【変更日付】と【変更内容】を記録しておくと、正しい情報かどうか後々判断しやすい

【変更日付】と【変更内容】を記録しておくと、正しい情報かどうか後々判断しやすい

いかがでしたでしょうか。ご紹介した内容は、会員データに項目を追加するだけでできる簡単な工夫なばかりです。ぜひお試しください。

住所不明者を減らすことが事業成功の第一歩

周年事業や募金事業などの同窓会事業において、郵送による会員への案内・告知は欠かせません。最近では、ホームページやSNS等のデジタルツールで告知を行う機会も増えましたが、事業への会員参加率を上げるツールとしては、郵送案内が最も効果があります。

しかし住所不明者が増えてしまうと、郵送案内も会員の元へ届けることができません。そして郵送費も無駄になってしまいます。

住所不明者をできるだけ出さないためには、定期的な会員調査を行い、会員情報の正確性をキープすることが重要です。そして、普段の会員データの取扱いについても、その精度を下げることがないよう正しく管理運用していきましょう。

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