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同窓会会員の年代別特徴を押さえて効果的な事業告知と住所調査を

2021年5月14日

同窓会における活動や事業を成功させるためには、多くの会員の協力が欠かせません。
年次活動や周年記念事業への参加や寄付、母校への寄付、同窓会名簿の発刊販売など、できるだけ多くの会員に参加してもらうことが事業成功への近道になります。

ひとりでも多くの会員の協力を得るためには、どのような方法で告知や案内を行えばよいのでしょうか。

有効な告知方法とそれを行うために必要なポイント、さらに会員年代別の特徴からそれぞれに効果的なアプローチ方法について解説いたします。

最も結果を出す告知方法は「郵送」

ひとりでも多くの会員の協力を得るためには、会員の目に触れる機会が増えるよう様々な方法・手段で告知や案内を行う必要があります。

公式サイトやSNSなどデジタルツールの利用は最近よく見られる方法ですが、会員ひとりひとりへの訴求効果という点においては、郵送による告知が有効で、当社が過去関わった多くの事業でも結果を残しています。
特に同窓会への協力を得やすい40歳代以上の会員世代には、告知案内の郵送が最も効果の高い方法です。郵送で告知した後、会員からの返信については専用サイトで受付といったツールの併用も可能です。

公式サイトやSNSで広く周知し、郵送で強く訴求する。多角的な広報を行うことがポイントです。

40歳代以上の会員には郵送による告知が有効

40歳代以上の会員には郵送による告知が有効

3年ごとに会員の住所を調査する

郵送による事業告知・案内を行う場合は、同窓会に登録されている会員情報、住所・氏名が最新の状態である必要があります。
転居などによる住所不明会員が増えると、郵送費の無駄になるだけでなく、同窓会事業自体に支障をきたすことになります。「会員情報の質」は同窓会事業運営の根幹をなすといっても過言ではありません。

会員情報の確認および不明者調査は、できれば3年に一度、少なくとも5年に一度は実施することをお勧めします。
10年、15年と放っておくと、いざ周年事業等を行う際に多くの会員が住所不明状態となり、事業が成立しない恐れがあります。そして一度住所不明となってしまった会員を再追跡することは非常に難しく、数十年後の事業ひいては同窓会の存続にまで影響を及ぼします。
将来の同窓会事業を円滑に行うためにも、定期的に会員情報を更新しメンテナンスすることが重要です。

特に最近は転職・移住の増加に伴い転居数が増えており、10年単位の周年記念事業の直前に会員情報確認を行っても、既に転居済で住所を追えない状況となっていることが多くなっています。

会員情報が古いままだと、多くの会員に郵送物が届かないことに

会員情報が古いままだと、多くの会員に郵送物が届かないことに

会員情報は同窓会活動の柱。
定期的な更新・メンテナンスを継続することで、数十年後の後輩たちへ活動的な同窓会を引き継ぐことができるのです。

会員年代別にみる会員情報の変化とアプローチ法

転居等による会員情報の変化は、年代別に特徴があります。
また会員が今現在置かれている状況にも年代ごとの傾向があります。

卒業したての会員から卒後数十年経った会員を十把一絡げに扱っていては、効率の良い会員調査も効果的な広報も行うことはできません。

各年代にはどのような違いがあるのか、下記の項で「母校創立60周年の高校同窓会」を例に会員年代別の特徴を見ていきましょう。

創立60周年の高校同窓会の場合(会員年齢レンジは19歳~79歳)

19歳~29歳の会員

進学・就職・転勤・結婚などで頻繫な転居が多い年代です。
卒業時の住所(実家)を連絡先として登録している会員が多く、またその実家もまだ存在していることが多いため、転居が多い割には住所不明者とならないケースが多いのが特徴です。

一般的に同窓会に対する関心は低いですが、同級生同士のつながりが強く、同年代の活動については強い関心があります。
SNSを日常的に利用していることもあり、同窓会活動をSNSで発信することにより同年代内での情報拡散が期待できます。

同窓会による就職活動サポートや同窓会主催の企業ガイダンスなどを行うことで、この年代の同窓会への参加率を高めることができます。

20歳代はSNSによる情報拡散を利用することが有効

20歳代はSNSによる情報拡散を利用することが有効

30歳代の会員

転勤・転職・結婚などにより転居が多い年台です。まだ実家があることが多いので、住所不明となるケースは少ない傾向にあります。

しかし、仕事や育児に多忙となり、20歳代と比べ同窓会への関心はさらに低くなります。同級生と会う機会も少なくなります。
一方で、この30歳代の同窓会に対する帰属意識を強化すると、以降40歳・50歳代になった際の参加率もぐっと上がり、住所不明者の増加を抑えることができます。

この年代が興味関心を持つような活動・事業(転職支援サポートや小さな子どもも参加できるイベント等)を行い、会報・公式サイト・SNSなど複数のメディアを使って情報発信していくことがポイントです。

多忙な30歳代が興味関心を持つ工夫が必要

多忙な30歳代が興味関心を持つ工夫が必要

40歳代の会員

転居率は低くなりますが、実家を引き払うなどの理由で住所不明者が増え始めます。そのため、以降も会員住所を確実に追跡できるよう、この前段階である30歳代での同窓会事業参加率を上げることが重要です。

40歳代になると同窓会への興味関心が少し増加します。
同窓会の各活動や事業の運営・実務を任せることもできる年代で、ここで上の年代や事務局と上手く連携しておくと、同窓会運営の次世代を担う頼れる層となります。

受験を迎えた中学生の子どもを持つ家庭が多い年代なので、高校のオープンキャンパスへの声掛け等、子どもの進学・入学からアプローチすることも可能です。

実行力のある40歳代を運営に巻き込むことで次世代へつなげる

実行力のある40歳代を運営に巻き込むことで次世代へつなげる

50歳代の会員

転居率は低いですが、実家を処分・転居していることが多く、住所不明者が一気に増加します。この年代になると過去にきちんと会員の定期調査を行ってきたか否かが結果に大きく現れます。

同窓会への興味が高く、積極的な協力者へと変わる年代です。そのため、必ずつなぎとめておきたいのが50歳代以降の会員です。
また前述した「19歳~29歳代会員の就職サポート事業」「30歳代会員の転職サポート事業」といったビジネスに関わる事業を行う際はこの年代の協力が欠かせません。

60歳~79歳の会員

転居率は低いですが、ほとんどの場合実家は既に処分され、以前から住所不明会員となっている場合は住所を追うことも難しい年代です。

母校に対する帰属意識が非常に高く、同窓会へも協力的な年代で、時間・資金にも余裕があるため、できるだけ多くこの年代の会員をつなぎとめることが同窓会事業成功のポイントになります。

公式サイトやSNS等のデジタルツールによる情報発信は、この年代には効果がないと思われがちですが、実際の利用者は少なくありません。他の年代に比べ時間に余裕もあるため、閲覧する機会も多いのが実情です。
サイトやSNSは若い世代がみるものと限定せず、年配の会員向けのコンテンツ・閲覧しやすい構成(文字の大きさ)等を心掛けて情報を発信していくことが大切です。

年配会員にも配慮したコンテンツ提供を

年配会員にも配慮したコンテンツ提供を

年代別に狙うことの重要性

同窓会事業の成功は、同窓会会員の参加率次第です。
そして会員の参加意欲を高めるためには、最も効果のある郵送による告知が欠かせず、そのためには正確な会員情報の把握が必須となります。

会員が同窓会活動に参加すれば、その住所を把握することができます。各年代を対象とした事業で会員をつなぎとめ、会員情報を定期的にメンテナンスすることが重要なポイントです。

そして20歳代・30歳代と継続して会員の参加意欲を維持し、同窓会の良き協力者となる40歳代以降まで会員情報を把握できていれば、周年記念事業などの大規模事業、または緊急の母校支援の際に大きなサポートを得ることができます。それこそ同窓会にしかあり得ない大きなパワーとなります。


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